【カセットガスボンベの種類】ノーマルとハイパワーの違い、使用期限、備蓄量を解説

防災グッズ/備蓄/他
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カセットガスボンベを備蓄しようと思うけど、種類が色々あってどれを選んだら良いかわからない。

寒い地域では使えないガスボンベがあると聞いたことがあるけど本当?

災害時には電気やガスなどのライフラインが停止するため、レトルト食品を温めたり暖かい飲み物を飲むためにはカセットガスボンベを備蓄しておくことは必須と言えます。

カセットガスボンベは中に入っているガスの種類により、使用できる条件が違ってきます。種類を間違えると、使おうと思っても使えないことがあります。具体的には、寒冷地では使えないカセットガスボンベがあります

この記事では、カセットガスボンベの種類や特徴、必要な備蓄量を解説しますので、カセットガスボンベの備蓄に困っている人は是非最後までご覧ください。

カセットガスボンベの種類と特徴

ガスボンベは大きく分けて「ノーマルガス」と「ハイパワーガス」の2種類があります。ハイパワーの方が火力が強くなりそう、という印象ですが、実際はそうではありません。では何が違うのでしょうか?ここでは、ノーマルガスとハイパワーガスの違いを解説します。

ガスの種類の違い

ノーマルガスとハイパワーガスの違いは、中に入っているガスの種類が違います。それぞれの主成分は以下の通りです。

  • ノーマルガス:主成分がブタン
  • ハイパワーガス:主成分がイソブタン(プロパンが混合されていることも)

それぞれの特徴

主成分がブタンであるノーマルガスの最大の欠点は、気温がマイナス0.5℃以下になると着火しなくなる可能性がある点です。実際には10℃よりも下回ると着火しにくくなってきます。気温が氷点下を下回る地域では、災害時の備蓄品としてはノーマルガスは避けるようにしましょう。

一方で、主成分がイソブタンであるハイパワーガスは、価格はノーマルガスより高価ですが、気温がマイナス11度まで使用することができます。また、プロパンが混合されている場合はさらに高価になりますが、さらに気温が低くても使用することができます。気温が氷点下よりも低くなることがある地域では、ハイパワーガスを備蓄しておくと良いでしょう。

ただし、ハイパワーガスにも使用上の注意点があります。それは、通常の気温の場合、どちらも火力はほとんど変わりませんが、ハイパワーガスはガスの減りがノーマルガスよりも早い点です。そのため、氷点下以下にならない地域であれば、ノーマルガスを備蓄しておくようにしましょう。

種類ガスの種類特徴
ノーマルガスブタン気温がマイナス0.5℃までしか使用できない
ハイパワーガスイソブタン&プロパン氷点下以下でも使用できるが、通常の気温ではノーマルガスより早くガスが無くなる

カセットガスボンベの使用期限と保管方法

ガスボンベには使用期限があります。使用期限を超えたガスボンベの使用は危険ですので注意しましょう。

一般的にガスボンベの使用期限は製造から7年程度です。

ガスボンベに使用期限がある理由

ガスボンベに使用期限がある理由は、古いガスボンベはガス漏れを起こしている可能性があるためです。ガスボンベにはガス漏れを防ぐためにゴム製品が使用されており、ゴムの経年劣化によりガス漏れを起こす可能性があります。それが概ね7年とされています。ガスボンベの製造年月はボンベの裏側に記載されていますので確認するようにしましょう。

7年以内のガスボンベは大丈夫なの?

7年以内であれば必ず大丈夫というわけではありません。7年以内であっても、環境が悪いとボンベやゴム製品が劣化してガス漏れを起こしている可能性があります。具体的には以下の状態が確認できた場合は使用を控えるようにしましょう。

  • ガスボンベが錆びている
  • ガスボンベが変形している
  • 異音や異臭がする

ガスボンベを使用してみて、何か異変がある場合はすぐに使用を止めるようにしましょう。

ガスボンベの理想的な保管方法

ガスボンベは入れ物が劣化しない場所に保管するようにしましょう。必ず避けたいのは、直射日光が当たる場所です。直射日光が当たると、ガスボンベの内部の温度が上昇して破裂してしまう可能性があります。直射日光が当たるような窓の近くや屋外にガスボンベを置くのはやめましょう。

湿度が高い場所や気温差が大きい場所も避けるようにしましょう。こういった場所はガスボンベに結露が発生しやすくなり、ガスボンベに錆が発生する可能性が高くなります。ガスボンベが錆びて劣化すると、ガス漏れの原因となります。浴室の近くや冷房、暖房の近くは避けるようにしましょう。

また、40℃を超えるような高温となる場所も避けましょう。例えば車の中や屋外の倉庫の中などです。

カセットガスボンベの必要な備蓄量

災害時に何本の備蓄があれば大丈夫なのでしょうか。

これは、人によって使用する量が違うため、一概に言うことはできません。例えば、災害時の備蓄食料としてカップラーメンを食べる人はお湯を沸かすために多くのガスボンベが必要になります。一方で、備蓄食料としてアルファ化米など冷たい水でも食べられるものを準備している人はガスボンベは少なくても良いかもしれません。

ここでは一例として以下の条件でお湯を沸かす場合に必要なカセットガスボンベの本数を紹介します。

  • 飲み物として1日3回沸かす
  • レトルト食品を3回温める
  • 殺菌などの目的でお湯を3回沸かす

この条件であれば、冬場であれば大人2人で1日あたり1.3本のガスボンベが必要となります。つまり、3日間分であれば4本、1週間分であれば10本のガスボンベが必要となります。

カセットガスボンベのオススメの備蓄方法~ローリングストック~

ローリングストックのイメージ(出典:首相官邸ホームページ)

カセットガスコンロの備蓄の方法としてオススメなのがローリングストックです。ここではローリングストックについて解説します。

ローリングストックとは、普段の⾷事に利⽤する⽸詰やレトルト⾷品、飲料水などを少し多めに買い置きし、製造⽇の古いものから使い、使った分は新しく買い⾜して、常に⼀定量の備えがある状態を保つ⽅式です。

カセットガスコンロも日常生活で使いながら備蓄することで、特別な準備をすることなく備蓄を行うことができるようになります。

カセットガスボンベのQ&A

Q:カセットガスボンベとカセット器具は別会社だと使えないの?

回答:国内のカセットガスボンベは基本的にJIS規格により統一されていて互換性があるため問題なく使用できます。ただし、メーカーの保証外になります。

Q:カセット器具も使用期限があると聞いたけど本当?

回答:本当です。カセットガスボンベがゴム製品の劣化で使用期限が7年と紹介しましたが、同様にカセットガスにもゴム製品が使用されており、目安としては概ね10年程度が使用期限とされています。10年間で買い替えるようにしましょう。

この記事のまとめ

  • 気温が氷点下以下となる地域に住んでいる人はハイパワーのガスボンベを準備しましょう。
  • ガスボンベの使用期限は製造から7年程度です。7年以上経過したガスボンベや、7年以下でも見た目などに異常があるガスボンベは使用を控えましょう。
  • ガスボンベは直射日光や多湿、気温差が大きい場所での保管は避けるようにしましょう。
  • 災害時のガスボンベの備蓄量の目安は、大人2人であれば3日間分で4本、1週間分で10本が目安となります。
  • カセットガスコンロの備蓄の方法としてはローリングストックがオススメです。

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